今や外食産業の市場規模は年間23兆円といわれ、惣菜などの料理品小売を含めると29兆円を超えます。
日本のGDPはおよそ520兆円ということですから、外食が占める割合は約18%です。
それだけ日本人が外食をしているということであり、その規模はさらに拡大していくであろう、という予測もされています。
しかしてその中身は、というと事実上、目を覆わんばかりの惨状が繰り広げられています。
その中で20年を過ごしてきたわたくしは、今後の健全なる外食の発展のために、と思い新しく本を出版いたしました。
「じつは怖い外食」というタイトル。
ワニブックスプラス新書から出版している「じつはシリーズ」と呼ばれているものの一つであります。この本の中でわたくしは、これまで自分が見てきた外食の真実を赤裸々に語りました。しかも、名指しで。
もちろん批判されることは承知の上です。批判されたら、きちんと受けて立とうという覚悟の上で書いた本であります。
それもこれも、今後高齢化がすすみ人口が減少し産業は縮小していくこの日本において、そのことを見据えて「外食」というものの発展を考えていかなければならない、と思ったからです。
その第一歩は何かといえば、それは消費者の理解なのです。
消費者が自分たちが食べているものに対して正しい理解を示し、自分たちが何を望んでいるのかということがわからなければ、外食も正しい方向に舵を切ることができないと思うからです。
今、外食産業に携わる人たちはもちろんのこと、それを支える一般の消費者も、このことを理解し支えなければならないのではないでしょうか。
多くの方に、日々食べているものの本当のことを知っていただき、
その上で賢い選択をしていただけたら幸いです。